さよなら、東京。

23歳から東京に暮らし始めた。留学時代に出会った彼と1年間の遠距離の末、同棲を始めた東京生活3年間の終わりまでの話し。

別れる理由。

別れを告げられた翌日の日曜日、

二日酔いは消えているのに、食欲は無い。

何を食べても吐き出してしまいそうなくらい具合が悪かった。

 

体も辛い、心ももう持たない、胃にこのままぽっかり穴が空きそう。

 

だけど、話さなければ何も始まらないし終わらない。

 

力を振り絞って、

「話そうか」

と声を掛けた。

 

始めは何も言わずにこっちの様子を伺っていた彼が、口を開いた。

 

もう疲れた、と。

 

私の嫉妬心、何をしても信じてくれない、いつも浮気を疑われる、

1年前に一度別れた時、俺は自分に誓ったんだ。

もし同じような事がもう一度あれば、有無を言わさず別れる。

 

それを聞いてまた涙が出てきた。

頷く事しかできなかった。

 

言い分はあったけど、

自分が聞いても苦しい言い訳にしか聞こえない。

 

私は私を甘やかしながら生きてきたから。

だから楽な方へ楽な方へとゆらゆら流れて、誰かを傷つけても流れ続きてきたから。

自分を守る為の言い訳しかできない。

 

だから黙って聞いた。

彼の放つ言葉一つ一つを飲み込んだ。

 

でもその言葉の最後にいつも、

”まだ好きだよ、”

一番応える。

 

振られるのは決まってる。