別れる理由。
別れを告げられた翌日の日曜日、
二日酔いは消えているのに、食欲は無い。
何を食べても吐き出してしまいそうなくらい具合が悪かった。
体も辛い、心ももう持たない、胃にこのままぽっかり穴が空きそう。
だけど、話さなければ何も始まらないし終わらない。
力を振り絞って、
「話そうか」
と声を掛けた。
始めは何も言わずにこっちの様子を伺っていた彼が、口を開いた。
もう疲れた、と。
私の嫉妬心、何をしても信じてくれない、いつも浮気を疑われる、
1年前に一度別れた時、俺は自分に誓ったんだ。
もし同じような事がもう一度あれば、有無を言わさず別れる。
それを聞いてまた涙が出てきた。
頷く事しかできなかった。
言い分はあったけど、
自分が聞いても苦しい言い訳にしか聞こえない。
私は私を甘やかしながら生きてきたから。
だから楽な方へ楽な方へとゆらゆら流れて、誰かを傷つけても流れ続きてきたから。
自分を守る為の言い訳しかできない。
だから黙って聞いた。
彼の放つ言葉一つ一つを飲み込んだ。
でもその言葉の最後にいつも、
”まだ好きだよ、”
一番応える。
振られるのは決まってる。